機能材料事業

5機能材料事業は、4つのグループと1つの営業部に分かれ、水素吸蔵合金(水素と反応して金属水素化物を形成し、加熱などにより吸蔵した水素を放出するという特異な性質を持つ金属)やセラミック等の製造・販売などを行っています。

1.電子材料グループ


約40年前より水素吸蔵合金の開発に着手し、現在この分野でのトップメーカーです。
豊富な経験と技術力を活かし、当社規格品のほか、お客様のご要望に応じた様々な用途の合金を提供しています。

水素吸蔵合金とは

水素吸蔵合金とは、水素と反応して金属水素化物を形成し、加熱などにより吸蔵した水素を放出するという特異な性質を持っている金属です。

この吸蔵・放出反応は可逆的なものであり、その制御には温度・圧力条件が関わってきます。吸蔵・放出反応熱は、比較的高エネルギーであるため、有望な熱源となり得ます。
 
また、水素はイオンの形でも吸蔵・放出されるため、各種の電池用の電極としても使われます。
このように水素吸蔵合金の用途は多岐にわたっており、この特性を利用した技術開発が盛んに試みられております。

日本重化学工業 インゴット品
インゴット品(Ingot)
日本重化学工業 -2mm品
₋2mm品
日本重化学工業 -200MESH品
₋200MESH品

当社の水素吸蔵合金開発の歴史

1979

Fe-Ti系水素吸蔵合金の開発開始

1983

高効率ヒートポンプシステムの開発

1984

水素エンジン車用水素タンクの開発

1986

水素精製システムの開発

1992

小国工場に水素吸蔵合金生産工場完成

1994

電池用水素吸蔵合金の量産開始(6000トン/年)

 ロータリーエンジン車用水素貯蔵タンク開発

1997

燃料電池車(FCV)用新型水素タンクの開発

2000

高容量マグネシウム合金(水素吸蔵量5.2wt%)開発

2001

UPS燃料電池用携帯水素貯蔵タンク開発

2002

NEDOのWE-NETプロジェクトにおいて日本初の水素ステーション(大阪)に大型水素システムを納入

2004

稀土-Mg-Ni系水素吸蔵合金の量産開始

東京有明水素ステーションにBOG水素回収システムを納入

2005

産総研と共同で水素吸蔵合金の新溶製法を開発
車載用高性能ハイブリッドタンクの開発(NEDO事業)

2011

回収Ni-MH電池からのレアアース抽出設備導入(経産省補助金事業)

 

カタログ

水素吸蔵合金パンフレット[PDF]

2.技術企画グループ


水素吸蔵合金システム

当社では、水素吸蔵合金システムをはじめ、次世代を担うエネルギー事業で地球をいつまでも守り続けたいと考えます。
長年培ってきたノウハウを元に、水素吸蔵合金の性能を最大限生かせるシステムを、お客様の用途に合わせて提案します。

水素吸蔵合金システムと燃料電池(FC)を組み合わせたシステムフロー
例)水素吸蔵合金システムと燃料電池(FC)を組み合わせたシステムフロー

水素吸蔵合金PCT自動測定装置

日本重化学工業では、JISH7201「水素吸蔵合金の圧力-等温線(PCT線)の測定法」に準じた自動測定装置をお客様の測定条件に応じて製作・販売しています。
この装置は、弊社工場で品質管理に使用され、また多くの企業・大学等の研究開発部門で使用されています。
 
【特徴】
●19インチ標準ラック内に収まるコンパクト設計
●同時計測最大6chまで可能
●計測ソフトウェアはLabVIEW
※動作確認済OS...Windows7,Windows Vista,Windows XP
●OSのネットワーク機能を使用してファイル共有、リモートアクセス等が可能
●PCT測定の終了条件は、平衡圧力による判定以外に、到達H/M値による判定も可能
●PCT測定以外に、リークチェック、簡易型サイクルテスト、試料圧力容器体積測定を個別に実行可能
 
【主仕様】
●電源 : AC100V 5A
●最高出力 : ご要望に応じて製作致します。
●計測可能試料温度 : ご要望に応じて製作致します。
●測定可能試料重量 : 1.5g ~5g
●窒素ガス(圧縮空気) : 0.5MPa(空動弁駆動用)
●通信プロトコル : TCP/IP(必要に応じて可能)
 

カタログ

水素吸蔵合金システムパンフレット[PDF]

水素吸蔵合金システム 写真

水素吸蔵合金PCT自動測定装置

日本重化学工業では、JISH7201「水素吸蔵合金の圧力-等温線(PCT線)の測定法」に準じた自動測定装置をお客様の測定条件に応じて製作・販売しています。
この装置は、弊社工場で品質管理に使用され、また多くの企業・大学等の研究開発部門で使用されています。
 
水素吸蔵合金PCT自動測定装置

 
【特徴】
●19インチ標準ラック内に収まるコンパクト設計
●同時計測最大6chまで可能
●計測ソフトウェアはLabVIEW
※動作確認済OS...Windows7,Windows Vista,Windows XP
●OSのネットワーク機能を使用してファイル共有、リモートアクセス等が可能
●PCT測定の終了条件は、平衡圧力による判定以外に、到達H/M値による判定も可能
●PCT測定以外に、リークチェック、簡易型サイクルテスト、試料圧力容器体積測定を個別に実行可能
 
【主仕様】
●電源 : AC100V 5A
●最高出力 : ご要望に応じて製作致します。
●計測可能試料温度 : ご要望に応じて製作致します。
●測定可能試料重量 : 1.5g ~5g
●窒素ガス(圧縮空気) : 0.5MPa(空動弁駆動用)
●通信プロトコル : TCP/IP(必要に応じて可能)
 

カタログ

水素吸蔵合金システムパンフレット[PDF]

3.金属営業部


金属クロム

金属クロムは耐熱性・耐食性に優れ、使用上も安全な取り扱いやすい金属です。その用途は幅広く、スーパーアロイ、ステンレス鋼、電子材料など幅広い分野で必要不可欠な材料となっています。
当社では、純度2N(99.0%)から4N5(99.995%)まで広範囲のグレードの金属クロムを取り扱っています。製品の形状はグレードによりフレーク、ブリケット、粒、粉などがあります。また、当社ではお客様の幅広いニーズにお応えするため、各種の標準品を揃えています。標準品以外にも、特殊な用途向けに特注品もお受けしています。

金属クロム

金属コバルト

通常市販されている金属コバルトは純度3N(99.9%)クラスですが、当社では純度4N5up以上(99.995%以上)の高純度金属コバルトを取り扱っています。
当社の高純度コバルトは、電解二酸化マンガン(EMD)および高純度金属クロムの生産で長年培った電解技術および精製技術により、開発されたものです。製品はコバルト純分で4N5upのグレードを供給しています。
さらなる高純度化の御要求にも応えられるべくコバルト純分5Nupのグレ-ドも開発中です。

日本重化学工業 金属コバルト

4.フェライトグループ


電源トランス、ノイズフィルタ、電波吸収タイルなど、電子機器に欠かせない各種の電子部品を生産するために用いられる、「フェライト」と呼ばれる磁性セラミックス材料を、粉末や顆粒の形状にして製造しています。

電子材料として、国内外の大小多数の電子部品メーカーに納入実績があり、現代のエレクトロニクス社会の一助を担っています。
 
顧客の細かな仕様に合わせた製品を作り分けるために、複数の品種を大量に生産可能な、大きな設備と多様な工程を構築しています。
化学組成、粉体特性、電磁気特性などの各種分析機器と、小規模での仮焼粉試作が可能な実験設備(ラボ)を備え、製品と技術の開発に力を入れています。

フェライトとは

「フェライト(Ferrite)」は、鉄などと同じように磁石にくっつく、磁性材料と呼ばれる物質の一種です。大きく分類すると、「ハードフェライト」と「ソフトフェライト」の2種類があり、当社で製造しているのはソフトフェライトです。
 

プレス成形用フェライト顆粒品(フェライト仮焼粉)

材料としてのフェライト仮焼粉の専業メーカーで、フェライトコアの製造は扱っておりません。フェライト材料専業としては日本ではほぼ唯一のメーカーで、海外への輸出販売も扱っています。
自動プレス機などで成形できるよう、扱いやすい顆粒形状に加工した「フェライト仮焼粉」を製造販売しています。造粒用の微粉形状や、原料としての粗粉形状での供給も可能です。
 

フェライトの特殊加工

成形体の切削くずからの再造粒によるリサイクルや、焼結コアの粉砕加工、造粒・粉砕工程などの委託加工も可能です。その他、LTCC用、フェライトシート用、樹脂・塗料への泥練用等、お客様のニーズにあわせて、カスタマイズ可能です。

日本重化学工業 フェライト

5.セラミックスグループ


セラミックス(窒化ケイ素:Si3N4)製品を製造・販売しています。成形にはスリップキャスティング法(泥漿鋳込み法)を採用しており、焼成は常圧焼成法、反応焼結法の何れかを用途環境に応じて選択しております。
また、BN(窒化ホウ素)等を添加した複合セラミックス製品も製造可能です。製品設計の段階からお客様との対話により絶えず、新製品を世に送り続けます。
製品1個から製造販売をしており、短納期・低コスト・原料生産からこだわったご要望にもお応えしてします。
 

受賞歴

社団法人発明協会より発明奨励賞 受賞
複合材料学会より技術賞 受賞
 

主な品目

日本重化学工業 セラミックス
熱電対保護管

熱電対保護管

アルミに対する耐食性に優れる窒化ケイ素Si3N4質の保護管です。
材質はスタンダードタイプのNSSNです。
保護管単体あるいは、熱電対素線を組み込んだ熱電対セットでも納品可能です。
日本重化学工業 脱ガス部材

脱ガス部材

アルミ熔解・保持で製品欠陥(ブリスター等)の原因となる溶湯中の水素ガスを取り除く目的で使用される脱ガス部材です。
窒化ケイ素Si3N4のパイプ本体と窒化ケイ素Si3N4ポーラス体、炭化ケイ素SiCポーラス体との組合せが可能です。

日本重化学工業 ヒーターチューブ

ヒーターチューブ(ヒーター用保護管)​

アルミに対する耐食性に優れる窒化ケイ素Si3N4質のヒーターチューブを製造しております。これによりヒーターの長期間の連続使用が可能となります。
電力コストに優れる浸漬式にも縦浸漬、横浸漬がありますが、当社ではどちらのタイプにも対応可能です。

日本重化学工業 浸漬ヒーター

浸漬ヒーター

ヒーターチューブに熱源を組み込んだ”セラセイバーCERASAIVER”はアルミ溶湯等の加熱用に開発したコンパクトタイプの浸漬ヒーターです。
保持炉汲み出し口等に用いる事により、高精度の温度管理が可能であり、極め細かな溶湯管理を希望される客様から引き合いが多い製品です。

日本重化学工業 金属クロム焼結体

金属クロム焼結体

金属クロムは、熱伝導性に富み、熱膨張係数が小さく、各種高温ガス(特に酸化性ガス)に対して、高い耐酸化性を示します。
しかし、その優れた特性を持ちながら、塑性加工の難しい材料であり、構造材料として実用化された例が殆どありませんでした。
しかし、当社では高純度金属クロムの製造技術と、セラミックスの成形技術として培ったスリップキャスティング法を駆使し、加工レスによる金属クロム焼結対の製品化を実現いたしました。

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